アラン・B・クルーガー 『テロの経済学』

アラン・B・クルーガー 『テロの経済学』

テロに関する分析、主に統計。元になったのはロンドンでの講義。統計はまるで門外漢のぼくにはちょっと難しい内容。でも、結論は簡潔にまとまってる。クルーガーさんの論文は『戦争の経済学』でも引用されてた。

テロリストは、一般にいわれているように貧しく教育も受けてない人々ではなく、むしろ裕福な家庭で育ち、高等教育を受け、高所得の職業に就いている場合の方が多い、また、出身国は市民権が制限されている国が多い、というのが本書の主張。これを各種統計を基に論じている。

「えっ、そうだったの!」って驚く結論なんだけど注意点があって、テロの定義。最近は凶悪事件はなんでもテロ扱いだし。この本では「前もって計画された政治的動機に基づく暴力」で「広く大衆に影響を及ぼそうとする意図を持った、準国家組織や個人によって実行される」ものと定義されてる。だから、こないだの秋葉原の事件には政治的動機はないみたいなので、テロとは違うことになる。

政治に参加しようとする意欲が高いのは高学歴だったり高所得だったりすることが多いことも指摘されてて、これは言われてみればなるほどという感じ。高学歴ほど過激な思想を持ちやすい傾向があることも指摘されてて、これもうなずける。安保でも一流大学生が特に暴れてたし。母体がインテリ層メインになるんだ。こうしてみるとかなりきっちり理屈が通ってるなあ。すごい。ガンダムで過激に走るのがシャアってのもわかる感じである。どうでもいい話だけど。

過激インテリの確信犯相手だと、なかなか防止策といっても難しいだろうなぁと思う。それからテロと内戦の関係についてはいくつかの考察が述べられてるだけなので、詳細が知りたいな。

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