遠い世界の話に聞こえるDRMフリー

最近、AppleのDRMを批判する記事をちょこちょこ目にするようになった。着うたの話しか耳に入らない日本とはずいぶん事情が違うとしみじみ感じる。CNETの記事で挙げられてるDRMフリーのライバルサービスで、日本でも展開されてるものなんてあるのか? はじまったばかりのMySpaceや日本にブランドのないWal-Martはしかたないにしても、Amazon MP3は気配すらない。日本のiTunes Storeにはソニーミュージックもないけど。

ほんとの理由はよくわからないんだけど、総じて日本のCDは高価だ。USのAmazonだとCDアルバムは12から15ドルくらいで売られてる。日本の半額。為替レートの問題があるから単純には比較できないけど、それでも日本のCDはかなり高価だといえる。そりゃ売れないだろう、と思うんだけど、なぜか価格を下げるつもりはないみたい。再販商品だからとか、レコード会社のカタログ維持のためとか、いろいろ理由はあるし、それが不当だとは思わない。でも、それでほんとに日本の音楽が豊かになってるかというと、はなはだ疑問なのだった。結局、売れたもん勝ちの徹底した商業主義なんじゃないのという。絶版も結構あるし。

とはいえ、CDが売れないのは世界的な傾向でもある。音楽がつまらなくなった、ということもよく言われるんだけど、そうなのかな。ヒットチャートの大半が退屈なのは昔も一緒だし。それにJASRACの収入は減ってないところを見ると、CD以外の部分では、少なくとも日本では収益が伸びてることになる。

結局、いちばん困ってるのはCDの売り上げに頼るしかないメジャーのレコード会社なんじゃないかな。それを音楽の危機と簡単に結びつけるのはどうかって話だよね。

nanoKEYとnanoPAD届いた

nanoKEY & nanoPAD & ミク

KORGの小型MIDIデバイス、nanoシリーズのKEYとPADが届きましたよ。サイズは画像を見てもらえばわかるとおり。15インチのMacBook Proの横幅よりちっこい。

ソフトは付属してなくて、KORGのサイトからダウンロードする必要がある。おまけソフトのオーソライズコードだけ紙で入ってる。Mac(OS 10.5.5)だと基本的にドライバーのインストールは必要ないみたい。繋いだら即認識した。キーアサインなんかの細かな設定にはKORG KONTROL Editorが必須。けっこう細かく設定可能。

注目の質感だけど、nanoKEYはタッチ含めてかなーり安っぽい。ノートPCのキーボードと同じパンタグラフになってるらしいけど、安物のタッチ。ゴム足も取れかかってたし。キーが小さいのはしかたないとして、押すと外枠より深く沈むので、指を立てて弾かないと当たって弾きにくいのがマイナス。光る部分は気合い入ってる。接続するとロゴが光り、オクターブを変えるとLEDの色が変わるのでわかりやすい。

nanoPADはnanoKEYより重くて、遙かにしっかりした印象。1,000円違うとこんなに。叩いてみると、けっこうどつかないとベロシティが出ない。nanoKEYもそうなんだけど。この辺は調整で大丈夫か。横のボタンもパッドと同じゴム製なので、若干戻りが悪いのが残念。

付属ソフト。ちょっと期待してたEZ Drummer Liteは、キットがものごっつい中途半端。シンバルはクラッシュなし、タムはフロアのみ。ちっ。フルバージョンにアップグレードができて、それは11,000円くらいの模様。M1はどうでもいいのでパス。あと、Liveの割引券が入ってる。50ドル、けっこう大きい。でも、既にユーザーだったり。

まだちょっと触っただけだけど、今んとこの評価はnanoKEYは微妙、nanoPADはかなりグッド。

アラン・B・クルーガー 『テロの経済学』

テロに関する分析、主に統計。元になったのはロンドンでの講義。統計はまるで門外漢のぼくにはちょっと難しい内容。でも、結論は簡潔にまとまってる。クルーガーさんの論文は『戦争の経済学』でも引用されてた。

テロリストは、一般にいわれているように貧しく教育も受けてない人々ではなく、むしろ裕福な家庭で育ち、高等教育を受け、高所得の職業に就いている場合の方が多い、また、出身国は市民権が制限されている国が多い、というのが本書の主張。これを各種統計を基に論じている。

「えっ、そうだったの!」って驚く結論なんだけど注意点があって、テロの定義。最近は凶悪事件はなんでもテロ扱いだし。この本では「前もって計画された政治的動機に基づく暴力」で「広く大衆に影響を及ぼそうとする意図を持った、準国家組織や個人によって実行される」ものと定義されてる。だから、こないだの秋葉原の事件には政治的動機はないみたいなので、テロとは違うことになる。

政治に参加しようとする意欲が高いのは高学歴だったり高所得だったりすることが多いことも指摘されてて、これは言われてみればなるほどという感じ。高学歴ほど過激な思想を持ちやすい傾向があることも指摘されてて、これもうなずける。安保でも一流大学生が特に暴れてたし。母体がインテリ層メインになるんだ。こうしてみるとかなりきっちり理屈が通ってるなあ。すごい。ガンダムで過激に走るのがシャアってのもわかる感じである。どうでもいい話だけど。

過激インテリの確信犯相手だと、なかなか防止策といっても難しいだろうなぁと思う。それからテロと内戦の関係についてはいくつかの考察が述べられてるだけなので、詳細が知りたいな。

初音ミク – Sleeping in The Red

Sleeping in The Red - Artwork

ちょっとエモ風味に。根性で作曲。根性で打ち込み。根性でギター。根性でミックス。イラストはいつもどおりニヤコです。

試験的にTonePort GXとPOD Farmでギターを録音。いたって普通に使えた。POD X3より音が丸めなのがおもしろい。

次回予告:ミニマル作ります。ミク使うかどうかは未定。

余談:CV03はけっこういいかもと思った。でも、クリプトンのデモは全部ミクみたいに聞こえる。今年中に出す予定みたい。