こんどはfuture extraのArkさんが「スニーカー」のビデオを作ってくれました。感謝感激、ありがとう。
「Warm Life」の手書きPV
タイトル変えるとか言ってるうちに「Warm Life」のビデオを作っていただいてしまいました。ありがとう。ちょっとサイケで素敵な映像です。感激。
CDに収録するときは「Postscript」ってタイトルになる予定です。Adobeのアレではなく、手紙の追伸(P.S.)。
Hi-Tech Punk
ミクアルバム出した後のことを考え中。
ロックな曲も一通りやった感があるし。ミクの曲ではバンド形式をすごく意識してた。オーバーダビングはあまりしなかったし、トラックも少なかった。上物シンセは完全に封印してた。最近のDAWはハード・ソフト両面で性能がめちゃくちゃ拡大してるので、際限なく曲がとっちらかっていく危険性が常につきまとう。最初から規模を制限した制作は、中の人の強化(主に勇気)にかなり効果があった、と自分では思ってる。
で、次はというと。結局のところテクノロジーの力を借りたひとりバンド状態なので、もうちょいサウンドの扱いを大胆にしてもいいだろうと思ってる。多層化したループ感。楽器の種類を増やすんじゃなくて、扱いを変えよう。Bloc PartyやKT Tunstallがループマシンを使うように。DJ Shadowみたいには……無理か。あそこまで饒舌にはできないな。
今でも作曲の段階ではLiveで作る短いループからはじめてるし、ミニマル作るときのやり方と一緒じゃないかというツッコミはさておき。
今までならMIDIシーケンスのループだったのを、オーディオ素材メインにしたいなあ。簡単に後戻りできなくなるけど、腹が括れていいし、微調整はちょっと強引なエディットで乗り切る方がおもしろい音だったりする。MIDIで丹念に打ち込んでいくやり方だけじゃ、いかにもDTMでございますって感じが抜けない。別のひと手間が必要だ。
そんな感じ。
スディール・ヴェンカテッシュ 『ヤバい社会学』
抜群におもしろくて、悲しい本。社会学者のヴェンカテッシュさんが、シカゴのギャングと文字 どおりつるんだ回想録。名著『ヤバい経済学』でネタになってた話が本になったもの。
のっけっからむちゃくちゃで、大学院で論文を書くネタにするため、地元のギャングが仕切る黒人のゲットーに、若きヴェンカテッシュさんが単身アンケート用紙を持って飛び込んでいくところから話がはじまる。変わったよそ者だってことで運良く仲良くなり、日常生活を一緒に過ごすようになる。ヤクの売人とギャング、貧困黒人コミュニティの日常が生き生き描かれる、っつーか全部実話。
貧乏コミュニティのどうしようもない現実には、読んでて涙が出てくる。親密な「家族」の連帯と助け合いにセットになっているのは、お約束の序列と身内びいきと賄賂と脅しに密告。『三丁目の夕日』なんかじゃ取り除かれてる、コミュニティの暗い面だ。コミュニティのリーダー——この場合、ギャングのボスや自治会長——は保護を与える一方で、メンバーから搾取する。時代劇によく出てくる、やくざの親分が仕切る宿場町ともイメージが被る。社会の普遍的な問題なんだな。
これはぜったい読むべき本。感想が好きでも嫌いでも構わない。