個性的であること

昔々、wintermuteは、たいして詳しくもないくせに大学で映画なんか専攻してましたとさ。

その時、撮影かなんかの講義で教授(間違いなく一流の仕事をしてきた人)にいわれたことが、今でも印象に残ってる。

「個性を出そうと思ってあれこれやるな。自分がスタンダードだと思うことをやれ。それがきみらの個性だから」

個性なんざ勝手に出るから心配するなと。逆転の視点っていうか、その発想はなかったっていうか、非常に感銘を受けた。

まあ、いうのとやるんじゃ大違いで、何がスタンダードか迷うことがしょっちゅうではあるんだけど。でも、変な個性主義にポジティブにもネガティブにも惑わされない指針として、ぼくには非常に有益だったのだった。

話が飛躍するんだけど、芸術のオリジナル至上主義っていうのは歴史的に新しい。ここ100年くらい。もっと昔は古典をきっちり踏まえてることが重視されてたりした。インスパイヤじゃないとダメな時代もあったわけ。オリジナルであることが重要になったのには、人権運動の隆盛とか、著作権ビジネスの発達とか、いろいろ背景はあるみたい。その頂点のひとつが60年代のフラワームーブメントのロックで、ビートルズもジミヘンもフーも、その音楽以上にカリスマ性で語られた。個性を信仰する時代だった。

最近の新しいバンドは、そういう呪縛からは自由に見える。リスペクトするバンドからの影響を隠さないってのもそうだし。もうロックに新しいものなんかないんだ、って見方もあるんだろうけど、それは過剰な期待で敷居を高くしちゃってるだけじゃないかな。楽しい音楽はいっぱいある。ありすぎて困るくらい。

Ciao! Best Of Lush – Lush

ニコ動のコメントで「Lushみたいにミクとルカで」っていうのがあったんだけど、ぼくはLushは聞いたことなかった。というわけで、ベスト盤から入ってみた。スリーブの写真だと、なかなか迫力のあるお姉様がふたり、写っておられる。

一曲目でPixiesみたいだと思ったんだけど、レーベルが同じ4AD。納得。曲は新しい順に並んでる。ラストアルバムだけ芸風が違うらしく、それより前はドリームポップ系。ちょっとUKの民謡を思わせる、ファルセットぎみのコーラスがきれい。なるほどなあ。「For Love」とか「Untogether」あたりのサウンドがすてき。

ミクフェス2当選

申し込んでた3/29のミクフェス2の通知が届きました。京都勧業館(みやこめっせ)にて、MUSIC COMMUNICATIONと併催。

ぼくはサークル名『Like a Daydream』で参加します。スペース番号は「ルカ35」(追記:すいません、番号間違えてた……)。後はプレスが滞りなくできれば……。マスターやグラフィックのデータは完成した! はず!

ジャケットはこんなん。タイトルは『Stray Light』、またニューロマンサーネタです、はい。

STRAY LIGHT sleeve

wintermuteは何を使ってるのか

ちょこちょこ質問されるので、現在のセットを書き出してみた。

  • MacBook Pro (15inch, early 2007)
  • Ableton Live 7 (Suite, download)
  • Fender USA Highway One Telecaster
  • Line 6 POD X3
  • Line 6 TonePort GX
  • Line 6 POD Farm Plug-in, GearBox Plug-in
  • VOCALOID (ミク/KAITO/ルカ)
  • HairerSoft Amadeus Pro
  • EAST WEST Bob Clearmountain Drums 1
  • ChocolateAudio Bonzo drum kit
  • KORG nanoKEY, nanoPAD

マカーなのです。VOCALOIDはBoot Campでスタンドアロン。使うソフト音源やプラグインはほぼLive内蔵とPOD Farmで、ドラムはサンプルライブラリー。以前はもっといろいろあったんだけど、管理が面倒でざっくり削ってしまった。ギターはPODをUSB接続して録音。ギターはテレキャスしかないので、PODで得られるバリエーションが超重要。

使ってるDAWのトラック数は、怒られるくらい少ない。数えてみたら「Reality」で最終的に鳴ってるのは7トラック。他は仮メロディ用のトラックがある程度。ギターもたくさん重ねてると思われてるかもしれないけど、1曲で使うギターは多くても5トラック。基本は左右の2本で、セクションによってオーバーダブしてる。ナンバーガール+Ride方式。