ジーン・ウルフ 『新しい太陽の書』

『拷問者の影』『調停者の鉤爪』『警士の剣』『独裁者の城塞』の長編四部作。それに続編の『新しい太陽のウールス』を加えてウールスサイクルともいったりするらしい。

ファンタジーとSFが入り交じった、不思議で退廃的で陰鬱な世界観がすばらしい。全体像は漠然としてるし、そこら中に伏線と仕掛けが満載で読むのはかなり骨が折れるけど、意味のあるややこしさだ。よくこんなの書けるなあ。何回か読むのを推奨されてるのも納得。

ただ、『ケルベロス第五の首』もそうだったんだけど、物語では広大な世界が描かれてるのにどうしようもない閉塞感が感じられるのはなんでだろう。宇宙すら狭く感じられてしまうのは主人公の能力のせいなのか。

追記:閉塞感というよりは、個人の救済が外に追いやられちゃってる疎外感かもしれない、と読み返して思った。世界は生まれ変わるかもしれないけど……。

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